10.姉妹間のいじめと、チック不登校の家庭 ―母、姉妹、3人同時集中内観の経験―
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チック症状をもち、不登校、妹に対する家庭内での「いじめ」が問題となった学童期例が短期間の集中内観で著しい改善をみた例を経験したので報告する。
この例においては、受診した本人に対するアプローチだけでは治療目的を達し得ないと考えたので、家族療法的手法として、母、本人、妹の3人を一緒の屏風内にて集中内観するという方法を用いた。また、その期間も年齢、家庭環境、通学状況などを勘案して3日間とした他、幼い子供を持つ家族にとって集中内観が受容されるためのさまざまな工夫を行ったので、今後、類似の例に集中内観法を適用するときの参考となるものと思われる。 T.症例 当院外来に受診したのは、母親に付き添われた10才未満の女児A子で主訴は@不登校、Aチック、B妹に対するいじめであった。 <家庭環境>母は2度の結婚暦がある。現在は50代前半の夫、A子とその数才年下のB子の二人の女児と同居している。 夫はアルコール依存症、アルコール性膵炎にて入院歴がある。現在は断酒中であり、生業に就いている。 妻もアルコール依存症にて内観療法をふくむ入院治療を行っている。入院治療後にもかかわらず初診時には断酒できていなかった。 <A子の問題点> A子のチック症状とはいつも無用にフンフンと鼻をならしたり、グッグッと喉を鳴らしたりするとのことであった。 何かにつけてA子はB子をいじめる傾向があり、そのときA子は興奮しキーキーという奇声を発するとのことであった。 A子は小学校X年生であるが、(X-1)年生のときはほぼ年間を通じて、不登校となった。チック症状はこのころから出現回数が増えた。 |
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(図1) 家族関係 ![]() |
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U.集中内観の方法(図2) 外来受診後ただちに3日間の集中内観に導入した。 |
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(図2) 集中内観の様子 ![]() |
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V.結果<集中内観のその後―6週間> 1.母は断酒することができた。2.A子は学校へ行き、家に帰ってから、生き生きと学校であったことを母に話すようになった。3.チック症状はとまり。妹に対するいじめは軽快した。 W.考察 幼い子でも、母子同時での内観は有意義であり、家庭全体を明るく楽しい物に導けた。 ※プライバシー保護のため、文中の一部変更を行なっております。ご了承下さい 。 |
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