幻覚・妄想といじめ、いじめられ
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精神科の外来には様々な症状や、症状と言うより「心のつらさ」を持って、色々な年代の方がいらっしゃいます。自ら病院を訪れた時点で、就労していたり通学している、あるいはそれらを今は休んでいるが、できるだけ早く復帰しようとしている方々には積極的に短い入院をしていただいて病棟内での集中内観療法を受けることをお勧めしています。
そのような方の場合、薬物はできるだけ少量を使うことを原則にし、そのように説明もしています。 さて、短期入院の病棟内・内観で症状が軽くなった方を指折り数えてみると、精神病の典型的な症状と考えられる幻覚・妄想、あるいはそれにいたる一歩手前のような症状を訴えている方が意外に多いことに気付きました。下の表がまとめてみたものです。
青年期以降にあらわれる様々な精神的症状の原因は幼児期など人生の早期に体験した心の傷が解決されていないことであると言う説があります。その事を考えるため、家族との関係で本人がつらかったと話したことや、いじめ、いじめられ、不登校がなかったかどうか同じ表にあらわしてみました。 多くの方に幼児期や小・中学校のときにつらい体験があったようです。その時の「心のつらさ」と青年期以降の症状とは関係があるのでしょうか? それを考えるため、内観でなぜ「心のつらさ」が良くなるのかを考えて見ました。内観は幼児期からの母や父や周りの人たちにお世話になったことから回想を始めます。症状があるため、つらい現在には忘れてしまっている「生きている喜び」をそれらの人たちと分かち合っていたことが思い出されてきます。心の中にある「他人に対する悪く思う感じ(他罰)」が、勘違いだと気付いてきます。そうすると、「自分に対する悪い感じ(自罰)」も消えて行き、つらい症状が軽くなるのではないかと思います。 幻覚や妄想、それと似た症状も幼児期の体験だけが原因と考えるのも無理があります。しかし、このように内観療法で良くなる人がいるということはやはり幼児期の体験と青年期になってからの症状とは密接な関係があることを意味していると思います。 心の深いところで解決されていない「つらさ」を癒すには内観は有効です。内観をもっと活用してひろげられたら、いじめ、暴力も減るのではないでしょうか。 |