うつ、薬物依存からの回復



O.H氏(30代女性)

第7回北海道いじめ・暴力・ひきこもり治療研究会 抄録集:1,2004


 
 私の病名は薬物依存症です。1年間のうつと引きこもりにより、某精神科から精神安定剤と睡眠薬を処方されていました。そこで処方された睡眠薬を溜め込み、大量服薬をして、何度も自殺未遂を繰り返し、その度に警察や救急車のお世話になっていました。他の精神科では手におえなくなり「サジ」を投げられた状態の私を、札幌太田病院は引き受けてくれました。
 札幌太田病院で行っている「集中内観」は私に色々なことを教えてくれました。まず、自分がどれだけ家族や周りの人に対して膨大な迷惑をかけていたのかを改めて知り、深く反省しました。自殺未遂を何度も繰り返す「むすめ」。 もう、見捨ててしまいたい! でも、それもできず、ただ見守り、病気が治ることだけを考えてくれている両親の心の傷、心の辛さを「集中内観」で察することができました。
 特に、子供達に対する内観はとても辛かったです。自分が子供達に対して行ったことのあまりの醜さに、レポートを書いているときも涙が止まりませんでした。あまりにも醜くて「もう内観を止めたい!」とまで考え、泣き崩れ、心理士に訴えたこともありました。娘にも、息子にも、「一生残る心の傷」を作ってしまいました。いくら自分が病気だったからとはいえ、与えた傷の深さはとても大きいものでした。両親や子供達からは沢山の愛情を注いでもらっていたのに、自分はほんの少ししか愛情を注いでいなかったことに気が付きました。私が生まれてから現在まで、小さな幸せはたくさんあったのに、それに気付かず自ら幸せを壊してしまっていたことに気がつきました。また、自殺願望を消すこと、生きることへの望み、命の尊さを知ることができました。
 「死にたかった」のではなく、ただ「嫌なことから逃げる」、現実逃避のためだけに多量の睡眠薬を飲んだのだと、集中内観は気付かせてくれました。
 シンデレラ姫のように・・・誰かに追いかけて欲しかった。
 白雪姫のように・・・誰かに目覚めさせて欲しかった。
 それが、自分のあまえ、わがままだったと、気が付くことができました。

 集中内観は、自分の行った行動に対して反省し、落ち込むことが目的ではなく、自分自身を見つめ直す、自分自身を振り返る、そしてこのことを境遇にして前向きに歩けるよう導いてくれることが、本来の目的であると気が付きました。
 「自分の心の問題は自分で解決する。他人はアドバイスしてくれるけど、行動するのはわたし。薬に頼らず心を磨けば、また小さな幸せは芽生えてくる」、集中内観は、そう教えてくれました。
 これからはまず「大人」になることを目標とします。現在の私は「大人になりきっていない、大人のふりをした子供」だと思います。「自分の行動、全てに責任が取れる大人になる」を目指し、この病気と闘っていきたいです。
 最後になりますが、このような貴重な「集中内観」を体験する機会を与えてくれた札幌太田病院に感謝し、体験発表報告とさせて頂きます。




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