思春期問題への小児科医からの提言
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いじめや不登校をはじめとする思春期の心の問題をもった子供達が増加していることは、近年大きな社会問題になっている。
私は、今年8月1日より精神神経科を主診療科としている札幌太田病院の小児科医として勤務している。 思春期の子供達に問題が起きた場合、最初から精神神経科の病院を受診することは子供にとっても親にとっても非常に難しいことと思われる。 また、かかりつけの小児科医にそのような問題を相談しても、適当な専門家がいなかったり、また小児精神外来を受診しようとしても、初回の受診予約に2−3ヶ月もかかったりする場合も多い。 せっかく小児精神外来を受診しても、混雑のため短時間の診察であったり、入院が必要な場合でも病室が満床であり、入院まで長期間待たされるのが現状である。このため、子供、親ともやっと受診する気になったとしても、満足な解決が得られないまま時間だけがズルズル経過してしまい結果としてひきこもりになってしまうような例も少なくない。 このたび精神科病院で働く小児科医という立場で話をする機会を与えられたので、精神神経科において適応となる心身症、不登校、家庭内暴力、摂食障害の子供達がその後どのような経過をたどるかということを小児科医の立場として考えてみた。 私が勤務しはじめた本年8月1日より3ヶ月間に札幌太田病院に新しく入院した30歳以下の全患者について、その年齢、入院時の主訴、思春期時代におけるいじめ、不登校、ひきこもり、リストカットなどの自傷行為、摂食障害などの有無を調べた。このことから、中学、高校時代にそのような問題があった子供達が、その後何年か経過して、どのような精神神経科的な問題をおこすかを考えてみた。
思春期時代にいじめや不登校の問題がおきた時、家族療法が必要な例も多いことから、これらの子供達が更に重大な病気にならない前に心の傷を発見し、早期に治療に結びつけることが非常に大切と考えられた。 |