心療内科診療 Q&A



高齢期をいかに生きるべきか

目  次

  1. はじめに
  2. 高齢者とは…その多彩さ多様さ
  3. 高齢者の性格傾向と自我欲求レベル
  4. 良い高齢期と社会参加のために
  5. 職員や若い人々に望むこと
  6. 老人保健施設


1. はじめに

 般に高齢期は喪失の時代とも言われ、疾病、貧困、孤独、生きがいの喪失の四悪の時代とも言われます。その一方、90代まで生き生きと充実した人生を送っている人もいます。
 高齢者にとって、現役で活躍中の方でも、病臥に伏せっておられる方にとっても、その1日1日は取り返すことのできない貴重なものです。一回限りのこの人生をいかに生き、どのように終えようとしているのか、実りあるもの、充実したものにするために、その人なりに真剣に取り組み、努力しているにちがいない。その姿がアルコール症や、うつ状態であっても、痴呆であれ、また寝たきり状態であっても、我々は必ず同じく年をとります。若い者達は前記のような視点に立たなければならないでしょう。


 速な高齢化社会を迎えるにあたり、高齢者への医療、介護、福祉、住居、施設、雇用、社会参加、さらに生きがい作りなどに今後解決されねばならぬ問題が山積しています。健全な高齢期を迎えたいものです。


高齢者…第四の誕生
(人生の冬期)
第一の誕生 この世への誕生
第二の誕生 自己にめざめた青年期
第三の誕生 社会人として活躍した
壮年期
第四の誕生 真の自己としての人間
完成の時期
新しい自己の誕生の時期


 齢者の生き方、生きる目標は若い時とは異なった工夫や努力が必要と考えられます。人生経験からくる重みや周囲からの期待もあるでしょう。高齢期は人生の第四の誕生であり、その良き誕生のために若いころからの準備が必要です。