心療内科診療 Q&A



心の健康 MENU
 心の健康とは    精神的健康とは   心の病の治療法 




精神的健康とは

太田耕平著:幼児から高齢者までの心の発達 十段階心理療法 第7版
〜自信の回復と幸せな人生のために〜、87〜90、1998
目  次

  1. 自分の人生で与えられたことへの感謝
  2. 正しい生き甲斐をもつこと
  3. 自己客観視ができること
  4. 勤勉に生きること
  5. 自己抑制ができること
  6. 他愛(三愛)精神をもっていること
  7. 努力、感謝、謙そんの心をもっていること
  8. 精神的成長がなされていること




 …自分を越えた生き方を

 間という生物がこの世に生を受け何十万年、何百万年、人間が生きる意味は、その当時から変わっていないと考えられます。
 また、人間が人間としていかに生きるべきかという精神的な苦悩は古くからのものであり、その解答はキリスト教や仏教の思想の中に二千年もの昔に完成しています。
 ですから、人間としての本来の生き方…これが精神的健康と言えるのではないでしょうか?
 私欲と小我に生きず、公欲と真我に生きることが大切なのです。
 いろいろな考え方がありますが次の九項目が分りやすいと思います。


1.自分の人生で与えられたことへの感謝

 子として素裸で生まれてから、現在まで自分に与えられた具体的物品、金銭、援助、人々の恩を調べましょう。感謝、安心、ゆとり、自信が感じられます。なぜなら、すべてが与えられたものですから。


2.正しい生き甲斐をもつこと

 分の人生に対して、その時点での生きる具体的目標や自己完成、自己充実への計画やその時間表を持っていることです。
生き甲斐や人生に目標や計画性を持たない人は、あたかも、目的地と時間表を持たない汽車のようなものです。いかにたくましい機関車でも、いつ出発し、どこに行くのか分からない汽車には誰も乗ろうとしないでしょう。そのような計画性のない人は時代の流れや人間的成長から遅れてしまいます。


3.自己客観視ができること…自分の歴史を知る

 手の立場で考えれるか。自分のあり方を自分で自覚できているか否か。自分を育ててくれた父や母、兄弟、他人から見た自分はどうであったか?夫として、妻として、社会人として、長所と短所は?


4.勤勉に生きること

 から石の上にも三年とか『水滴石をうがつ』のように、私たちがコツコツくり返しながら勤勉に生きることの大切さを教える話がたくさんあります。


5.自己抑制ができること…物腰のやわらかい人

 罰型問題解決ができ、怒り、興奮、わがまま、乱暴、絶望などが抑制できているか。腹が立ったら深呼吸して心を落ち着けよう。



無罰…行動や考え方の反省


無罰型問題解決法

  1. 相手の立場で考える
  2. 枠を広げて考える
  3. マンネリを排して考える
  4. 結論を見直して考える
  5. グループ討論で考える
  6. マイナスをプラスに置き換え考える



6.他愛(三愛)精神をもっていること

 愛とは具体的には、相手の立場を考えて


という三つの行為によってのみ表現されるものです。
 家庭、職場さらに趣味の仲間においてこのような行動がとれていることが大切でしょう。




7.努力、感謝、謙そんの心をもっていること

 間は多くの人々に支えられて生きています。人と人とが助け合い、協力し合いながら生きます。ですから、これらの心がないと、家庭、職場、仲間間で適応できず孤立します。

 頭を低くして教えてもらいながら向上しましょう。
『おはよう』『こんにちは』『さようなら』などの挨拶はマナーとして大切です。


8.精神的成長がなされていること

 存症者、不登校者、抑うつなど不適者達の心が非常に若いことに気付きます。血気盛んでわがままや、内向的での落ち込みなど、性格未熟を大阪大学の清水先生は青年期の心理特性を分かりやすく図説しており、それに私の考え方も加え下表にまとめます。
 子供の役割は甘えること。大人の役割は甘えさせ、人の面倒をみてあげること。役割は全く逆になります。手のひらが子であれば手の甲が大人です。赤子は、ハイハイし、ヨチヨチ歩き、何回もころんでやっと歩けるようになります。青年期は心理的にこのハイハイからヨチヨチ歩きの時代です。子は大人になりたくて青年期という川に飛び込みます。しかし今日、この川は流れが早く波立っていて容易に対岸の大人にはなれません。流されたり、沈没したり、逆もどりして再び子供にもどったりして苦しんでいる姿が依存症やうつ状態その他の不適応の姿です。

青年期の心理特性