心療内科診療 Q&A



思春期心身症 MENU
 A C に つ い て  思春期心身症の症例      自     戒  




思春期心身症の症例


卒業後どうすべきかわからない中学生

 シンナー乱用の中学生が母に伴われて外来診察室に入って来ます。型通り問診を始めます。

 来るのがいやだったのでは?  (ぷいと横を向く)
 体で苦しいところは?  べつに。
 やっていて楽しいことは?  べつに。
 大きな体しているし運動好きですか?  あまり体を動かしたくない。
 中学三年生ですね。得意な科目は?  べつに。
 中学卒業したらどうする?  分からない。
 もう少しで卒業でしょ?  考えたことない。
 お母さんはどう考えていますか?  子供の自主性に任せています。(母)

 のように、生きる意味、すなわち生きる目標と生きることの積極的よろこびを失っていると思われる症例が、このごろ増加しています。この状態は漠然とした不安感と空虚感を与え、シンナーや非行に走らせる要因になっています。この少年は、1/2+1/3=2/5、0.49×1.51=をわからないと答えた。A、B、C…を書かせるとPやQ、小文字のp、q、x、y、zなどが書けません。これは小学4〜6年の学力です。

 英語、数学の落ちこぼれは勉強ぎらい、自信喪失、教師への反発、さらに目標の喪失と発展していくことが多いのです。

思春期症の治療の方法は

  1. 短期入院による集中内観療法。

  2. シンナーの害と人生に与える影響の教育。

  3. 親へのカウンセリングと親子内観。

  4. 基本的生活習慣をつける。作業療法。

  5. 学校教師との話し合い。学業指導。

  6. 内観日記

  7. 交友関係の調整。

  8. 正しい“生きる意味”の自覚を求める。

などが考えられます。