精神科診療 Q&A



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心理療法の十段階


 ・薬の依存症や思春期症や心身症の治療をしていると、患者さんの自分や病への自覚と心の成長にいくつかの発達段階があることに気付きます。その発達段階をきちんと歩み向上した人は、その後の失敗も少なく、断酒・薬を継続でき、さらに人間的にも著しく向上し、周囲の人々に愛情をもって奉仕活動ができ、ノイローゼや心身症も軽減します。
 自覚と心の成長の段階は、はじめは漠然としていました。しかし数多くの患者さんのおかげで、この段階がかなり明確となり、これを十の段階に分け、第一段階から一つずつ治療目的を進め、第二段階が終わった(学んだ)ら次の第三段階へと治療計画を進めます。

第一段階 準備段階…安心し、くつろいで下さい(説明と諸検査)
第二段階 治療や入院の必要性と原因の理解
第三段階 自分の長所や病について学習し自覚する
第四段階 自己客観視−自分の性格や生き方、他者への態度を反省し、集中内観をする
第五段階 精神的健康の意味を理解し新しい自分の生き方の目標を設定する段階
第六段階 習慣的飲酒や問題行動の原因を知る段階
第七段階 断酒や自己成長の必要性を理解する段階
第八段階 断酒や自己成長を促す三原則を学習
第九段階 断酒会など各種例会参加の意義を理解
第十段階 病院と協力し、患者会、家族会、断酒会、デイ・ナイトケア、共同作業所、外来集団療法、退院者の会に参加する
感謝と奉仕の精神(家庭・職場・社会に貢献)


 上の各段階終了までに必要な所用期間を1〜3ヵ月と考えます。第一から第九段階まで順調に進むには、治療者側の熱意はもちろん、患者さん側の努力も必要です。ですから入院中は患者さん方には、時間を無駄にせず、学習や自己反省、集中内観を願います。
 断酒や正しい生き方を悟る過程は、年齢や性格や環境により個性があるが、継続的断酒や人間性向上に成功している方々は、この十段階を踏んでいます。
 登校することは、さらに心の向上がある。同じく断酒とは酒を断つことだけでは決してない
 断酒の決意と実行、登校の決意と実行は従来の自己から新しい自己への出発です。酒や親や家に頼り生きてきた昔の自己の性格や生き方の向上と改革が必要です。同時に大きい安心も必要です。
 自分がどの段階にあるのかをまず自問すると、次に進むべき段階が見えてきます。