精神科診療 Q&A



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 老年痴呆とは   痴呆老人の介護とリハビリ   痴呆老人への治療的接近 




痴呆老人への治療的接近(人間的接近)
Reality Orientation [R.O.法と略す]

目  次

  1. R.O.法の原理
  2. コミュニケーション障害への対処
  3. Orientation
  4. 基本的態度
  5. コミュニケーション形式のあり方
  6. R.O.セッション
  7. R.O.セッション共通の目的
  8. 基本のグループ
  9. 中程度痴呆のR.O.グループ
  10. 上級グループ
  11. まとめ






 ージュ新ことにでは、日常生活、レクリエーション、作業、音楽療法に本法をとりいれ、かつ[R.O.セッション]も各人が週1回もつこととする。介護士、ナース、OT、その他職員が自分自身を治療の素材とすること。

R.O.法の原理
  1. 人間的アプローチ
  2. コミュニケーション・アプローチ

 コミュニケーションを作ることが治療になる。ボケ老人が孤立しやすい。
 もともとアメリカ生まれ、カンサス州で1958年老人中心プログラム作成。1960年代文献を出し、1969年米国精神医学会で出版。

コミュニケーションのとり方。基本は→それは見当識といわれるもの。

名前、住所、日時、時間、天気などを話題に、

コミュニケーション障害への対処

  • 感覚の低下を補う道具を用う。
  • すべての感覚を利用する。
  • 注意を伝え、保つため手で触れる。
  • 環境を変える。


Orientation

繰り返し繰り返しOrientationを続けていく。


基本的態度
  1. 大人としての個人として氏名を覚えてあげる(名札を付けては?)。
  2. 敬 意  嫌 悪
  3. 自尊心  卑 下
  4. 選 択  強 制(その人の好みを大切に)。
  5. 独 立  依 存(その人ができるように援助する)。
* 個人の歴史をなるべく把握しその個人と付き合う。ボケ老人としてではなく。




R.O.コミュニケーションの内容
  1. 自分はだれか−名前を呼び掛ける
  2. 自分はどこに居るか−ここは○○と情報を入れる
  3. いま何時−今○○時と情報を入れる
  4. 周囲で何が起こっているか!−コメントして周囲に気付いてもらう
* 上記を繰り返し繰り返し与えること。これがボケ老人に最も必要な情報である。



コミュニケーション形式のあり方
  1. 短い単文で話す。
  2. 反応や反復を促す。
  3. 過去の経験を用いて、現在への橋渡し。本人が活躍していたころの物、思い出話。
  4. 会話を特定する。話しがとりとめなくならぬよう。
  5. ユーモアを促す。
  6. 出来事についてコメントする。
  7. 会話に加われるよう援助する。連想できる情報を加えて質問したり会話する。手掛かりになる情報を出してあげる。


R.O.セッション
  1. 24時間のR.O.法を基本とし、これを補うために集団R.O.ミーティングを行う。
  2. 介護士、OT、ナース、CW、家族、その他がリーダーとなる。
  3. 治療者が強力なリーダーシップをとる。思い出を語ってもらう。そのためその個人の生活史を十分調べ知っておくこと。
  4. 各職員は全員が受け持ちグループをもつこと。2人で1チーム。


R.O.セッションの共通の目的
  1. 物事に成功すること。成功感を味あわせてあげること。
  2. 周囲の出来事を知る。
  3. 話し合うこと。これらができるようになるよう援助すること。
  4. 特別の部屋、コーナーを専用とし、思い出を回想できる写真や品を用意しておく。
  5. 白衣はあまり好ましくない。権威を象徴しているから。