札幌連合断酒会40周年をお祝いします

これからのご発展をお祈りして

 

全断連顧問  札幌太田病院 理事長 太田耕平

 

1.       村田先生のご支援のもと、原田・後藤両氏が中心になり、もいわ断酒会が結成された。会員の努力と時代のニーズに応え、全道に90を超える断酒会が創設されたことはまことに喜ばしいことです。自助グループとして他の模範になりました。私たち医療職員にも多くの貴重な学習の場を与えていただきました。心からの感謝を申しあげます。

 

2.       道断連・札連断の結成を通して広い地域に住む酒害者と家族・関係者に対して、酒害から立ちあがる夢・希望・安心・実践・相互扶助・自助努力・医療や行政など関連機関の連携の場、を提供されてこられた。その功績は極めて大きく敬意を表します。

 

3.       優れた断酒家の皆さんとの出会いは感動的でありました。金尾 信さん、原田ひろし先生、後藤昌司さん、権平 進さんはじめ多くの断酒家が、断酒と断酒後の素晴らしいお人柄、人間味にあふれ、明るい前向きの生き方を実践されました。いつも適切なアドバイスを惜しまず、入院者と家族に語り、断酒会の必要性を熱心に語ってくれました。多くの人々の心と生活に豊かさと平和を与えてくれました。心から御礼を申し上げます。

 

4.       断酒会員は、私たち医師・看護師・心理士・ケースワーカーにもア症の看護の要点や、断酒の重要性、体験談の拝聴の大切さ、断酒会入会の必要性を示してくれました。目標や方向を明示して下さいました。

 

5.       自助グループである断酒会の成長は全国的レベルでなされ、行政的支援や全国的連帯は、断酒会の自信と機能充実にへと発展されました。原田ひろし先生引率のスウェーデンのレンカナ訪問旅行は感激的でした。貴重な思い出です。

 

6.       40年間の長きにわたり断酒会と密接に協力関係をいただき、パートナーの専門医療機関としての当病院でも、酒害治療に向けてのサービスの向上、組織の充実を一層図りたいと決意を新たにしたいです。40周年を迎え立派に充実された断酒会のパートナーとして、私たち医療機関は今後どうあるべきでしょうか。断酒会の求める医療機関でありたいです。

 

7.       今後の診断の向上には:身体診断:CTスキャンや内科的・多科医学的診断の充実。心理・性格診断:心理力動・人格レベル・家族関係診断、この分野では内観分析療法、学習会療法が極めて有効でありましょう。

 

8. 今後の入院者支援は、学習会、病棟内断酒会、地域断酒会参加を促進。

家族支援は、家族会を各種疾病ごとに結成し例会を実践しています。増加している女性アルコール症、若年者、摂食障害合併症例、リストカットや引きこもり合併症例、うつ病・薬物依存合併症例の方々への支援を具体化しつつあります。病院利用者の個別性に、家族問題に、積極的に対応・支援できる多種・多様な医療サービス、ケース支援に努めて行きたいです。

 

9.       治療工夫は:幼児からの心的外傷に関する自己分析療法、家族関係分析療法、各種行動療法、家族関係調整、院内断酒会、入院中から断酒会参加・デイケア見学をおこないます。治療成果の統計的検討と反省・治療技法の改善を常に心がけたいと思います。

 

10.退院後のアフターケアーの充実:通所施設として@アルコール症デイケア、A社会復帰・就労支援ワークステーションの増設を図りたいです。Bリボンハウス、C各地の断酒会への参加・協力を促進したいと思いますC女性アルコール症には院内の女性の会、AAとの協力をすすめたい。

 

11.今後の生活支援施設の充実:@共同住宅 A援護療 Bグループホームの改修・設備の改善・増築を積極的に行なっていきたいです。

   特に、今後著しい増加が確実な高齢者への支援が断酒会と会員にも求められると思われます。当院としても断酒家の社会貢献・奉仕の場として

   老人施設での介助支援活動をお勧めしたいと考えております。

 

12.札幌連合断酒会の会員の半数以上が、札幌太田病院の退院者です。ほぼ

全員が集中内観療法(認知行動療法)を受け、自分の酒害に目覚め、断酒と素晴らしい人格を新生され、周囲から尊敬と期待で人々が集まり、いつの間にか断酒会が生まれていくのです。今後の発展をお祈り申しあげます。

 

むすび:パートナーとして医療機関のあるべき姿は:情報の公開開示、治療成果の開示、医療施設の公開、見学希望者への病棟開示、断酒会との共同活動の創造、行政との協力、などが当病院としても可能と考えていますし、既に実施しています。

 

高齢者社会、女性ア症が増加する中、個性のある断酒会の活性化、連携行事の工夫・創造を通じて、個々の断酒会会員のさらなる研鑽と豊かさの追求を期待申しあげます。50周年〜60周年に向けてのご発展を心からお祈り申し上げます。        

 

2009. .)